事務職に求められるPCスキルとは?内容や身につける方法を解説

今の時代、事務職にPCスキルは必ず求められます。事務未経験というだけなら採用される可能性はありますが、PCの操作までできないとなると、かなり厳しいと言わざるを得ません。

では、具体的にPCスキルとは何を指すのか?勉強や練習をする前に把握しておきましょう。

本記事では事務職に求められるPCスキルの内容と、スキルを身につける方法について解説します。

事務職に求められるPCスキルとレベル

まず、事務職では具体的にどんなPCスキルが必要なのか。自分がすでに身に着けているスキルや足りないスキルを確認していきましょう。

基本的なPC操作

PCのセットアップやソフトウェアのインストールなど簡単なPC操作スキルは必須です。

書類をデータ化する企業が増えてきているので、特にファイル整理、フォルダ整理のスキルは仕事に欠かせません。

日常的にPCを使っている人なら問題ないでしょうが、普段スマホしか使わない人だと、「スマホが使えるから大丈夫」と思っている人も少なくありません。

もし普段PCを使う機会がない、PCを持っていない人だとまず日常的にPCを使うところから始めましょう。

タイピング

事務の仕事もPC操作が基本なので、タイピングができないと仕事になりません。最低でも1分間に60文字程度入力できるレベルのスキルは必要でしょう。ちなみに事務だと1分間に100文字入力できれば優秀と言われています。

1分間に60文字〜100文字を入力できるようになるためにはブラインドタッチが必須です。インターネット上にタイピング練習サイトはたくさん存在するので、お気に入りのサイトを見つけて速く正確に入力できるように練習しましょう。

Excel・Googleスプレッドシート

Excelとは表やグラフの作成、数値の計算ができるソフトMicrosoft製のソフトです。事務の仕事だと顧客管理や在庫管理に使われます。

一般的にはExcelのスキルはセルに入力されている数値を足し算するSUM関数などの基本的な関数を使ったり、表を作ったりできるレベルがあると事務職に応募できるでしょう。さらにマクロやVBAなどを使いこなせると応募できる求人の幅が広がります。

スプレッドシートはブラウザ上で使える表計算サービスです。クラウド上でデータを共有できるので、Excelからスプレッドシートに切り替える企業も増えています。ただ、操作に関してはExcelとさほど変わりないので、まずExcelのスキルを身に着けると良いでしょう。

Word・Googleドキュメント

Excelと並んで事務の必須なのがWordです。WordはMicrosoft製の書類作成ソフトで、企画書や社内外に配布する書類の作成に使います。

Wordは学校や会社で配られるような、一般的なレイアウトの書類作成や、画像・表の挿入程度の作業ができれば問題ないでしょう。

WordもGoogleドキュメントに切り替えて、クラウドで管理する企業も増えています。Wordとさほど操作に差はありません。ただ書類作成ソフトに関してはWordが主流なので、まずWordに慣れましょう。

Powerpoint・Googleスライド

事務の仕事ではMicrosoft Officeの中でもWord・Excelの2種類が使えれば基本的には問題ありません。ただ、欲を言えばスライド作成ソフトであるPowerpointも使えるようにしておきたいところでしょう。

事務職だと、プレゼン資料の作成を任されることがあります。資料の質はプレゼンにも影響があるので、スライド作成は責任重大な仕事と言えるでしょう。

Powerpointではアニメーションも用意されていますが、ビジネスの場面では基本的にシンプルで必要な情報が整理されたものが理想です。そのため、Powerpointではこれと言って高い能力は求められませんが、見やすい資料を作れるセンスを磨く必要があるでしょう。

Word/Excelと同じく、PowerpointだけでなくGoogleスライドも使った経験があるとなお良いです。

クラウドストレージ

近年ではクラウドストレージ上でファイルの管理を行う企業が増えています。

ちなみにこれまで紹介してきたGoogleドキュメント・Googleスプレッドシート・GoogleスライドはGoogleクラウドにて管理するので、事務職を目指すならGoogleドライブに慣れておくと良いでしょう。

従来のWordやExcelなどのファイルはメールに添付して送信するのが一般的でしたが、この方法だと情報流出のリスクを伴いますし、わざわざファイルを編集する度にメールを送る作業も面倒でしょう。

そこでクラウドを使えば、ファイルに自由にアクセスできるようにすれば業務の効率も上がります。

メールソフト

ビジネスの場面で関係者各所とのメールのやり取りは必須です。MicrosoftのOutlookかGoogleのGmailを使った経験があれば問題ないでしょう。

メールソフトのスキルに関しては、受送信ができれば基本的には心配ありません。ただ、事務職として働くなら大量のメールを受送信する可能性もあるので、メールをフォルダごとに分けたり、すぐにビジネスメールの雛形を出せたりする程度のスキルがあるのが理想です。

チャット・通話ツール

今では遠方の企業との打ち合わせにSkypeやZoomのようなチャット・通話ツールを使うのが基本となっています。

ソフトのインストールから簡単な設定、通話やチャットなどの基本的な操作、書類データの共有程度は使いこなせると良いでしょう。

企業によってはタブレット端末の操作も

企業によっては会議中に使用する書類の共有などにタブレット端末を使うこともあります。

タブレット端末の操作はスマホとそれほど変わらないのであまり心配は必要ないでしょうが、タブレットでGoogleドキュメントなどのツールの操作程度には慣れておくのがおすすめです。

PCスキルがないと事務職には就けない?

事務の仕事にPCスキルは必須です。

どの事務職の求人にも、必須スキルとして基本的なPCスキルやWord・Excelと記載されています。万が一PCスキルに関する記載がない求人だとしても、これらのスキルがある前提での求人と思った方が良いでしょう。

事務系の派遣会社の登録会でも採用の際にタイピングなどのPCスキルを確認するのが一般的です。

事務職に就くにあたって、一連のPCスキルがあるのとないのとでは採用率も大きく変わってきます。したがってここで紹介した一連のPCスキルが身につけるいないなら、まず必要なスキルを身につけることから始めましょう。

PCスキルを身につけるには?

それでは、PCスキルを身につけるにはどんな学習法が良いのでしょうか。PCスキルについて学ぶ手段を紹介します。

本や動画で勉強

基本的なPC操作やWord・Excelに関する書籍は小さい書店でもたくさん取り扱っています。初心者だとまずは事務職の実務で使う必要最低限の操作についてまとめられた薄めの書籍から始めるのがおすすめです。

また、Word・Excelは事務職以外の人も使うツールであり、需要が高いのでYoutubeなどの動画サイトにも必要スキルについてまとめられた動画がたくさん存在します。

Schoo!」のような学習に特化した有料の動画サイトだと、資料も用意されていて、PCスクールの講師などが解説をしてくれます。学校の授業に近い感覚で学びたいという方には有料サービスがおすすめです。

パソコンスクールに通う

独学よりは費用がかかってしまいますが、人から教えてもらった方が頭に入るという方はパソコンスクールに通うのが良いでしょう。

特にWord・Excelは事務職志望の方以外にも一定の需要があるので、地域のカルチャースクールでも講座が用意されていることが多いです。そのため、あまりPCが使えないのにスクールに通うのは気が引けるというような初心者の方でも心配は必要ないでしょう。

また、Microsoft OfficeにはMicrosoft Office Specialist(MOS)と言って、WordやExcelなどの資格が存在します。MOS資格は事務職だと評価されやすいので、MOSに関する講座を受講して、資格取得を目指すのもおすすめです。

まとめ

事務の仕事は今ではPCが必要な作業が大半であり、PCが使えないと仕事になりません。したがって、全く関係ない職種から事務職になるには、基本的なPCスキルが必須です。

事務職に特に必要なPCスキルはWordやExcelなどの書類・表の作成ソフトに関するスキルでしょう。これらに関しては多くのビジネスマンから需要があるので書籍や動画による解説がたくさん出ていますし、対面授業通いなら田舎のカルチャースクールのような場所でもスクールで教えてもらえます。

場合によっては資格取得も目指しつつ、必要なPCスキルを身に付けて事務職への転職を成功させてください。